2026年を迎えて

あけましておめでとうございます。中央町おだクリニックは2021年4月の継承開業から数えて本年で6年目を迎えました。日頃より当院を支えてくださっている患者さん、ご家族、そして地域の医療・介護関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。当院では開業以来、「外来から在宅医療まで途切れることのない、やさしい医療」を信念として診療を続けてまいりました。午前中は高血圧症・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病を中心とした内科外来と、専門医による呼吸器診療を行い、早朝および午後からは在宅医療チームが現在326名の患者さんのご自宅や施設を訪問し、地域での療養生活を支えています。外来と在宅、病院と地域を切れ目なくつなぐことが、私たちの役割だと考えています。
在宅医療は「大変な仕事ですね」と言われることもありますが、私はこの仕事をしんどいと感じたことはほとんどありません。幸い、同じ志を持つ仲間に恵まれ、チームとして患者さんに向き合うことができているからです。とりわけ心に残っているのは、患者さんやご家族からいただくお手紙です。最期の時間を自宅や慣れ親しんだ場所で過ごせたことへの感謝の言葉に触れるたび、在宅医療の意義と、この仕事の尊さを改めて実感します。
この1年で当院はさらに体制を強化し、クリニック全体で在宅医療を支えることができるようになりました。2024年4月以降は常勤医師2名、非常勤医師6名体制に加え、看護師4名、医療事務等4名で診療にあたっています。こうした体制のもと、定期訪問診療回数は2021年2,488回、2022年3,083回、2023年4,136回、2024年5,022回、2025年5,796回と年々増加し、在宅医療へのニーズの高まりに応え続けてきました。緊急往診を含む往診回数も2025年は273回にのぼり、24時間365日体制で、地域の暮らしを医療の面から支えています。また2025年には95名の方を在宅でお見送りしており、「最期まで住み慣れた場所で過ごしたい」という想いに、少しずつお応えできるようになってきたと感じています。
八幡東区・八幡西区は高齢化が進み、坂の多い地形もあって医療にたどり着くこと自体が難しい方も少なくありません。その一方で、この地域には熱意ある医療・介護の専門職が多く、多職種連携が非常にスムーズであることも大きな強みです。当院はその中心の一つとして、外来診療から在宅医療へ、そして病院からご自宅へと、患者さんが安心して移行できる橋渡し役を担っていきたいと考えています。今年も引き続き、外来と在宅をつなぐ診療を大切にしながら、近隣病院との連携をさらに深め、スムーズで安心できる在宅医療への移行を地域全体で支えていきます。年齢や病気によって生活が制限されても、その人らしく生き、その人らしく最期を迎えられる社会を、この八幡の地から実現していくことが私たちの使命です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
